schoolyard

小学生の時、体育の前の休み時間は教室で体操着に着替えるルールがあった。皆、はやく校庭に出たいのか目にも留まらぬスピードで着替えを済ませ、廊下を走り去ってゆく。ぼくはというとトイレを出てからゆっくり着替え、場合によってはなかなか教室を出ていかない女子を待ったりしてノロノロと校庭への道のりをたどっていた。

これだ。おそらく人生の分かれ道。

ぼくは体育に行きたい人間ではなかった。ドッヂボールがきらいだった。

体育が好きでたまらない小学生たち。彼らは成長し、最近まではSNOWを使ってやたら友だちとの楽しそうな写真をインスタにアップしていた。そういう人とも会うことが少なくなり、毎日海外ドラマを見ては同居人に面白さを力説してる。

きっと彼らの飲み会に出向いて海外ドラマの話をしても誰かのほんとかうそかも分からないスケール大きめのエピソードに流されるのだろう。こんな杞憂を分かってくれる人たちとくだらない話をしたいと思う。

10歳年上の先輩に「ハタチ超えたら何年経っても中身は変わらん。責任は増えていくけど。」と言われたことがある。

はたして10年後も生活は変わらないのだろうか。怠惰と責任の戦いは終わりが見えないな。


ちなみにすべて嘘だ。もちろん小学校に行ったことなどない。